(推理小説・探偵小説)覚書

読後の覚書(主に推理探偵小説)

三遊亭圓朝

『怪談 牡丹燈籠』 三遊亭圓朝

幽霊と仇討ちと色と欲 三遊亭圓朝のお噺の口述速記本が言文一致の開祖であるというのは割かし良く知られた話である様だ。その中でも『怪談 牡丹燈籠』(1884年:明治17年)の口述本が言文一致に与えた影響はかなり大きい様で、二葉亭四迷が文章の書き方に関…

『真景累ヶ淵』 三遊亭圓朝

神経と怨念と因縁と 怪奇探偵小説には怨念や妄念は付き物である。そもそも犯人が淡白であったり理知的すぎるとそこで描かれる事件に怪奇風味が出てこない。やはり、犯人の側に何か狂気であったり、強い怨念や妄念の様なものが存在するので事件が怪奇がかって…